分類上の注意点

 出版社や取次店でない限り、書籍のジャンル分けはそう簡単な事ではありません。例えば小説、エッセイ、詩歌の内、どれが「文芸」というジャンルに振り分けられるのか、お分かりになる人は少ないはずです。結論から言えば、詩歌は「文芸」に分類されません。ネット上の一部にそのようなジャンル分けをしているサイトも見かけますが、書店では文芸コーナーに詩歌は置かれません。他方、エッセイは「文芸」として扱われるのですから、業界の慣習を把握するのは難しいものです。  ところで「ビジネス書」というジャンルは幅が広く、もう少し細かく分けた方が便利なのではないかと思われますが、今のところ経営指南書、仕事術、ビジネスマナーといったジャンルは、全てビジネス書コーナーに陳列されているようです。ビジネス書は他のジャンルに比べて売れているため、出版形式も多様です。簡単に仕事術を著したソフトカバーもあれば、経済学関連書のようなハードカバーもあります。ビジネス書は何度もブームを呼び込んでおり、過去には「経営者を対象とした書籍」「意識高い系をターゲットとした新書」等が飛ぶように売れました。しかし最近はやや落ち着いており、売れているビジネス書はどちらかと言えば一般書に分類されるような内容となっています。新刊の動きも鈍化しており、ビジネスに加えて何らかの斬新な要素が無い限り、手に取ってもらえなくなっています。理由は色々考えられますが、人々があまり儲け話や自己実現に関心を示さなくなったからではないでしょうか。一昔前であれば、出世や転職に並々ならぬ関心を抱いていましたが、最近はのんびりと働くことを優先しているように感じます。

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